北海道G8首脳会合における気候変動に関する成果について、WP紙とNYT紙が社説で取りあげています。双方が、中国が米国を抜いて現在最大排出国になっている点を指摘していますので、今後米国のインテリの間では、この点は常識となるでしょう。また、双方ともに、ブッシュ政権時代の失われた時間をなげき、次期米政権の指導力に期待する、としている点が共通しています。
<1> 2008年7月10日付 ワシントン・ポスト紙 社説 ”No G(r)8 Accomplishment”
【概要】
1.G8首脳会合において、2050年までに地球温暖化ガス排出を半減する目標にコミットする旨が発表されたのは、記念碑的に素晴らしくもあり、痛ましくもあった。というのは、残り任期半年となったブッシュ大統領が、7年間の否認、怠慢、躊躇の末やっと、世界が同大統領に望んできたことに同意したからである。
2.G8のビジョンは壮大であるが、詳細が全く欠けている。例えば、いつの基準をもって半減させるのか、が書かれていない。
3.「主要経済国(Major Economies)会合」の協力がなければ、地球温暖化との闘いに勝つことはできないであろう。
4.現在は、中国が世界最大の地球温暖化ガス排出国であると考えられている。
5.大規模な排出削減を行う変化を起こすことのできる政策を策定し、これを履行するのは次期大統領となろう。ブッシュ大統領の歴史的遺産は、それを行うことに失敗したことにある。
(出典は⇒http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/07/09/AR2008070901977.html )
<2> 2008年7月10日付 ニューヨーク・タイムズ紙 社説 ”Good Intensions, Vague Promises”
【概要】
1. 今週のG8首脳会合には2つの「初めて」があった。ブッシュ政権が完全な腰引けモードではなかったのが初めてであり、また、中国とインドを含む新興大国が初めて長期の排出削減に合意したことである。一方、良いニュースばかりではなく、最終合意には、クリーンなエネルギーに迅速で有意義な投資を行うことを義務付ける中期目標がなかった。
2.中国は、既に米国を超えて世界最大の温室ガス排出国になったのかもしれない。
3.少なくとも、排出量が最大の国々が同じ部屋で交渉することに前向きになった。米国は、とうとう進捗を遂げなければならない。ブッシュ大統領の気候変動に対する重い足取りを前に進める上で大きな成果があった。しかし、真実は、ブッシュ大統領時代は、時間の空費であった。
4.米国が、米国の排出を削減することに明確な目標と期限を入れて明確なコミットメントを行うことに前向きにならない限り、その他諸国は、米国と同じことをしないための口実を見出し続けるであろう。次期大統領と次期連邦議会は指導力を発揮しなければならない。
(出典は⇒http://www.nytimes.com/2008/07/10/opinion/10thu1.html?ref=opinion )
2008年7月10日木曜日
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